プロパンガスと都市ガスを比較して違いを知ろう

Featured Post Image - プロパンガスと都市ガスを比較して違いを知ろう

私たち日本人が日頃から使っているガスには、プロパンガスと都市ガスの二つの種類のものが存在しています。
引越しに合わせてもう一方のものに変わることもありますが、これらの二つの違いについてしっかりと把握しておくことも重要です。

ガスの種類自体が違う

どちらのガスもキッチンで料理を作るとき、またお風呂でお湯を沸かす時などというように、同じ目的で使われているものの、この二つにはいくつかの違いが存在しています。
まず第一に挙げられることとして、ガスの原料と成分、輸入国が挙げられます。
つまりガスの種類自体が違うと言えばわかりやすいでしょう。
都市ガスの場合にはメタンを主成分とする天然ガスが主な原料となっていて、プロパンの場合には、プロパンとブタンを主成分にした液化石油ガスが主な原料です。
LPガスとも呼ばれていますが、これは液化石油ガスの英語の略称となっています。

https://www.pauloliver.biz/zero-energy-housing.html

都市ガスとプロパンガスの重さの違いについて

原料が異なることから、この二つは重さも違い、都市ガスの場合には空気よりも軽い特徴がありますが、プロパンの場合には空気よりも重いのがひとつの特徴です。
ガス漏れが発生した場合には、都市ガスの場合には高い位置に滞留しますが、プロパンは低いところです。
このようなことからそれぞれの探知機は停滞しやすい場所に設置されています。

輸入国の違い

どちらも原料の多くを輸入に頼っていて、輸入国にもそれぞれ違いがあるのです。
都市ガスの原料になっている液化天然ガスの主な輸入国としては、オーストラリアからの輸入がほとんどで、アメリカからの輸入も近年では増えています。
プロパンの場合には以前まではUAEやサウジアラビアなどの中東諸国からが大半となっていましたが、現在では最大の輸入元はアメリカです。
アメリカから輸入しているものはシェールガスと呼ばれるものですが、これは地層深くの岩の層に封じ込められている天然ガスの一種のことを指しています。
近年では技術の発達により採掘ができるようになったのです。
都市ガスやプロパンガスの生産に利用されるようになり、その割合は増加傾向にあります。

供給方法と供給エリアについて

そして二つ目の違いにあげられることは供給方法と供給エリアについてです。

供給方法

一番にボンベがあるのかないのかの違いを思いつく人がいるかもしれませんが、これが供給方法の違いと言えるでしょう。
都市ガスの場合には地下に通るガス導管を通じ契約者の自宅まで届けられます。
これは電気や水道の供給方法と酷似していると言えるでしょう。
一方のプロパンの場合には、スタッフが定期的にボンベを契約者の家まで届けて交換しています。
ボンベを置くことから危なそうだと思う人も多いかもしれませんが、メーターや警報機、ヒューズコックなどの機器の取り付けが設定され、安全性や事故件数は都市ガスとは全く変わらないほどです。
特にプロパンの場合にはガスが入っている容器を配送して供給する分散型エネルギーに該当するので、災害に強いのが特徴です。
災害が発生した時に被害を最小限に抑えることができ、調査や点検も一つ一つ行うことができるので、迅速な復旧が期待できます。

供給エリア

供給エリアに関しては、都市ガスの場合には都市部ですが、プロパンは全国規模となっています。
簡単な設備があればどこでも供給することができ、地方の市町村などではプロパンを配送する方がコストの効率が高いことから主に活躍されています。

発熱量と使えるガス器具の違いについて

次に発熱量と使えるガス器具の違いについてですが、成分や原料が異なるので発熱量にも違いが見られます。
プロパンの方が発熱量が高く、都市ガスと比べると2倍以上になります。
熱量が異なるので同じ出す器具を使うことはできず、引っ越しなどにより逆のものに変更となる場合にはガス機器を変えたり部品を交換して仕様変更するなどのことが必要となります。

料金の設定の違い

最後に料金の設定の違いですが、会社ごとの料金の差が大きいのはプロパンと言えます。
都市ガスの場合には会社ごとの料金の差がそれほど大きくないのですが、プロパンは会社ごとの料金の差が非常に大きいのが特徴です。
プロパンははるか昔から自由料金の設定となっていて、料金設定に関しては何の規制もありません。
販売店が仕入れ価格や人件費などのコスト、自分たちの利益を踏まえた上で、事由に料金を設定することができるのです。
基準となる値段がなかったこともあり、販売店が違えば料金も異なります。
出来る限り安く提供したいと考えているところもあれば、利益を増やしたいからと必要以上に高く販売している所も存在するのが事実です。
同じ地域でも2倍近くも料金が違うところも珍しくはないのです。
販売店を変えるとことで値段が大幅に節約できる可能性もあるということが分かるでしょう。

まとめ

料金は都市ガスの方が安くプロパンは高い傾向にあります。
ボンベを契約者の家まで運ばなければならないので、どうしてもコストは高くなるでしょう。
しかし価格の幅が広いことが特徴で、都市ガスに勝つのは難しいですが、安い販売店を選べ切り替えれば、今以上に下げられる可能性は大いにあるのです。

 

参考リンク
町のガス屋さん