「超高齢化社会」へと急速に進む日本
日本の社会構造は、医療水準や衛生環境の向上が世界の中でも最も進んでおり、平均寿命がきわめて長い高齢化社会となっています。
近年においては高齢化社会から「超高齢化社会」へと急速に進んでおり、核家族化における世帯人数の減少というデータにも示されているように、高齢の単身者や高齢夫婦のみで構成された世帯が増加しています。
このことにより、自律的な作業が困難となりながらも自宅にいながら子どもの世代や孫の世代からの介護が受けられている高齢者は減少し、生活そのものが立ち行かなくなる高齢者も大きく増加しているという問題点が浮かび上がってきています。
そのために介護と医療が連携して、生活困難な高齢者を適切に支援するサービスを提供する高齢者向けの住宅を確保することが重要であるとされています。
サービス付き高齢者向け住宅の供給は、そのような情勢において増加の一途となっています。
今後もその需要は増え続けるものとみなされており質の維持と利用者への適切な情報公開などの整備が急務となっています。
サービス付き高齢者向け住宅整備事業の概要
サービス付き高齢者向け住宅整備事業は、上記のように高齢者のみの世帯や自宅介護が難しい要介護者等の増加に対応し、それらに該当する高齢者が安心して生活することができる住宅を整備することにより、安定性を確保するという大きな目的があります。
サービスの受給者が高齢者であるという観点から、バリアフリー構造を有しており、介護や医療業務等と連携して、その施設に居住することとなる高齢者を支援するサービスを提供する制度が整備されました。
その事業を実施するために予算の範囲内において、国が費用の一部を補助し支援するという制度が運用されており、現在もその制度を活用してサービス付き高齢者向け住宅の整備が続いています。
バリアフリー構造とは、高齢者が室内の移動が楽に行える空間や、安全性の高い住宅施設のことを示します。
段差のない構造であったり、体を支えることのできる手すりであったりと、サービス付き高齢者向け住宅にはそこで暮らす人の安全を守る事ができるような構造が整えられています。
また介護を行う側にとっても使いやすく動線の優れた構造となっていることが望ましいものとなります。
住宅を選ぶ場合には、実際の構造がどのようなものとなっているのか、バリアフリーの観点で入念にチェックすることがおすすめです。
これからも安定的に増加していくことが見込まれるサービス付き高齢者向け住宅は、入居することでどのようなメリットがあるのかを比較検討し、納得の行く施設を選ぶことを心がけましょう。
